財政破綻でもうける方法 —藤沢数希・池田信夫—

財政破綻でもうける方法 —藤沢数希・池田信夫—

アゴラの編集長池田信夫さんとの対談方式の著書。
財政破綻でもうけるとは、かなり物騒な題名だが、以前に読んだ「外資系金融の終わり」の内容の復習と、それを日本経済に当てはめてみて、将来日本がどうなっていき、それに対して個人はどうしたらいいのか?のヒントが書かれていると思う。

儲ける、という表現にするともっともだが、ようはどうやって自分の資産を守るか?と置き換えればいいわけだと思う。

金融と政治が複雑に絡まり過ぎていて、抜本的な改革とか、改善が出来るレベルではなくなっていると思うので、ソフトランディングしながら、どこかでハードランディングするんだろう。
たぶん、東京オリンピックも決まったし、2020年まではズルズル持つだろうから、短めだけど僕はここを1つのターゲット期限にしてる。

いずれにしても政治や金融が取るテールリスクを、我々国民(税金)が支える構図は、残念ながらいかんともしがたいと思えるので、その日を迎える前に個々で対策したい人はすればいい。

結局、財政破綻しようがしまいが、国に頼らず頼られず自分でなんとかしようという感覚が重要だと思うな。

あと僕も、財政破綻をしても日本はそれなりの生活が出来る国だろうと思っている。
なんせ、世界でもトップクラスの生活水準の国なのだから。


「反原発」の不都合な真実 ー藤沢数希ー

「反原発」の不都合な真実 ー藤沢数希ー

僕は電力源として原発推進派か、反原発派かといわれると、原発推進派だ。
そして、原発推進派か、脱原発派かといわれると、脱原発派なんだけど、今のところ原発以上に効率的かつ大量の電力の供給が期待出来て、地球にとっても人類にとっても有益なモノが無いので原発推進派である。というスタンスだ。

何が言いたいかというと、反原発と脱原発は違うという事。
その上で、この本は「反原発」の不都合な真実を伝えているのだ。

僕がなぜ原発推進派かというと、原発を止めたことによって、化石燃料(石油、石炭など)の輸入が増え、日本の経済は一気に貿易赤字が進んだ事(長期化すれば財政破綻が前倒しになるだろう)、そして化石燃料を火力発電所で使うという事は、環境破壊にもつながるし、僕たちの家計にも重大な損失(電気料金の値上げ)になるから、効率よく大電力を供給出来る原子力による電力の供給は、必要不可欠だ、という持論だ。

そして、本書では上記のような、そして更に深い知見からの経済的な視点、他エネルギーとの比較、そして何より最も興味があるであろう”安全性(今回場合、一般人が死亡する確率という事も含む)”の側面等色々な面から、原子力というモノの価値を根拠を提示しながら述べてあり、逆に反原発にした時どのような事が起こるのか?も書いてある。

そして、エネルギー政策というのは改めて様々な人間と団体が関わり、そこには色々な思惑がどうしても絡み合ってしまうモノだと改めて感じた。エネルギーは人間の生活に無くてはならないものだから、もっとシンプルに安価に提供してもらいたいものだ。エネルギーこそ、セーフティネットではないのかと思う。

僕自身は、この本を読んで、改めて原子力というものを安全に使用していくべきだと思ったし、原子力の代替となる再生可能エネルギーに期待したい所だけれども、その生み出す力の差に愕然としてしまった(あくまで、現段階の話だが)。

究極のエネルギー体である太陽が、核融合の固まりなのだから、再生可能エネルギーは突き詰めていくと結局原子力エネルギーでもあるという事になってしまうのではないのか??と思ったのだが、まあ、冒頭作者が記載していた通りエネルギーとはどのようなものでも常にリスクを内包しているものなので、最も効率がよく安全で地球の崩壊を出来るだけ遅らせられるエネルギーを開発していく事が必要なのだという結論に至る。

そして、決して報道されない福島原発の現場で自らの命の危険と隣り合わせで作業されている方々への感謝と、あの事故の教訓が、今後の原子力の平和利用に有効活用される事を祈って終わりたいと思う。


日本人がグローバル資本主義を生き抜くための経済学入門 -藤沢数希‐

日本人がグローバル資本主義を生き抜くための経済学入門 -藤沢数希‐

僕は友達に「経済を知るためにいい本はないだろうか?」と問われた場合、今のところほとんどの場合この本を薦めています。

筆者もこの一冊で「テレビで偉そうにしゃべっている経済評論家より、あなたの方がよっぽど物事をよく理解できていることでしょう。」と書くくらいですが、僕もこの本はとてもよくまとまっていて、わかりやすく、読みやすいと思います。

経済とか、金融となると、何故かとたんに物事をややこしく難しい方向に考えて、色眼鏡で見てしまいがちですから、簡単に読みやすい本がいいと思うのでおススメです。

この本を読むことで、資本主義経済というものは大雑把に理解できると思いますし、専門用語もきっちり学ぶことができてちょっとした経済通になれること間違いなしです。まずはマネタリーベースと、マネタリーストックの違いが判らない人は、全員読んだほうがいいでしょうね。日銀が、そしてアベノミクスがやろうとしていることが少しは理解できると思います。

経済の問題は、産業、教育、そしてグローバリゼーションなど、当たり前ですが僕たちの生活すべてに関わってくるものであり、避けては通れません。
知れば世の中がわかるし、自分が何をするべきかも自ずと見えてきます。

僕は次で3回目ですが、お頭が悪いので理解するまで何回も読みたい一冊です。


アベノミクスの終わり・リフレ派の嘘 ー藤沢数希・池田信夫ー

アベノミクスの終わり・リフレ派の嘘 ー藤沢数希・池田信夫ー

アベノミクスについて藤沢数希氏と池田信夫氏が対話形式で語っているものをまとめたような一冊。
お互いがお互いの意見を尊重しつつ、ぶつけているので、面白い。

今の世の中、本来金融業界の統制をとるべき中央銀行が世界最大のヘッジファンド化してしまっている、FRB、CEBそして日銀は黒田氏の号令の元、史上類を見ない規模の量的緩和をすると宣言し、一気に世界最大規模のヘッジファンド化しようとしている。金融の統制をとるところが、リスクテイカーになっている構図は、非常に危険だと言わざるを得ないと思う。

アベノミクスの目的は円安、そしてスタグフレーション、特に資産インフレという所については、僕自身も納得しているところだ。
狙いは、債務の実質的負担の軽減と、デフレ=不況=悪、インフレ=成長=善という単純なイメージからきているかなと。
僕は、円高は国利だと思うし、デフレというか、価格競争の中で、物の値段が安くなることは、いい事だと思っている。株高=景気回復でもないし、円安もそう。
結局国際競争力を高めて行く事が、真に景気を回復させるのではないかと思っているので、やっぱりアベノミクス第3の矢が実質何も無かった事が、残念でならない。

それにしても、量的緩和によって長期金利の上昇が誘発されると、確かに債務の実質的負担は軽減されるけど、日銀の保有する国債の金利が上がって、つまり支払利息が増えて、つまりは国民の負担が増えて、二重苦が待っているという事も、安易に予想が出来るのに、それでも頑に量的緩和を押し進めるのはいかがなものかと思う。結局負担を強いられるのは国民だ。

そして、これだけ将来的に円安になる、とかインフレになる、と騒がれている中で、何も準備を始めないほどポジティブにはなれない。
日銀が量的緩和を押し進めるのであれば、僕たち庶民が将来起こりえる可能性に対して準備出来る期間は、刻一刻と少なくなっている事を自覚して、出来る事はやろうと思う。

もちろん、インフレにならず、為替もいい水準であればいいのだが。

それにしても、

実質金利=名目金利ー予想インフレ率

この方程式は簡単なように見えてとても奥が深いと思った。


外資系金融の終わり ー藤沢数希ー

外資系金融の終わり ー藤沢数希ー


とにかく世の中のサラリーマンの中で、最高レベルのサラリーをもらえる可能性がある職業と言えば外資系金融というイメージがありますが、その外資系金融で仕事をしていた作者が外資系金融業界の裏側?と金融工学の知識を教えてくれる貴重な一冊。

Too big to failな金融会社がいかにしてその利益をたたき出し、そしてあのリーマンショックを迎えたか、そしてその後に金融業界に起こった事とは!?
とか、
結局の所、「ユーロ」ってうまく行ったの?どうなのよ?
とか、
もちろん、一意見であるという部分もあるし、事実であるという部分もあるけれど、金融というものの性質を狭苦しい日本の金融業界より大きな視点で感じる事が出来る。

僕は藤沢数希さんの金融に対する考え方が好きで、著書も何冊も読んでいますが、
金融の本にありがちな、なんかわかんないけど誘導されている感のある内容ではなく、思うままに意見を述べていると感じる所、そしてスパッとご自身の意見をその根拠含めて述べられている所が読みやすいし、自分の意見と照らし合わせて考えやすいと思います。

これを読んでも、外資系金融ってやっぱり魅力的に映るなぁ。


なぜ投資のプロはサルに負けるのか?― あるいは、お金持ちになれるたったひとつのクールなやり方 -藤沢数希-

なぜ投資のプロはサルに負けるのか?― あるいは、お金持ちになれるたったひとつのクールなやり方 -藤沢数希-


面白いです。
金融日記というブログの管理人、藤沢数希氏がお金に関する自論を展開。
結論の現代ポートフォリオ理論は、僕の投資戦略とは逆(ただし、リスクヘッジとしては活用している)ですが、
まさに、その通りといわざるを得ないところもあり、わかりやすい部分と、まったくわかりにくい金融工学論が錯綜し、なんだか納得してしまう一冊。

宝くじが最強のビジネスモデルであるというあたりの内容などは、僕の思うところとまったく一致しており、共感する部分も多く、特にお金に不安があるけど何をしたらいいかわからない、という周りの人には是非読んで欲しいと思いました。

結論のインデックス投資と、市場はある程度効率的であるという現代ポートフォリオ理論については、それをどう判断するかは個人の判断ですから、何もいえません。