永遠の仔(下) Eiennoko2 -天童荒太 Arata Tendo-

天童荒太さん著の「永遠の仔(下)」を読んで一言。子供時代の暗い経験を経て大人になった4人の男女がそれぞれの価値観を持って生きるサスペンスの完結編。過去を断ち切る事が出来るのか?はたまた過去にのまれて生きて行くのか?

永遠の仔 -天童荒太-

長編サスペンスの後編。

サスペンスには、「謎解き」を求める僕が、久しぶりに「犯人」を求めず、
別のものを感じる結果となりました。

上巻では、親と子、特に子供の視点から見る親子の愛憎がそれぞれの価値観から描かれていましたが、
下巻では、さらに多くの人がそれぞれの価値観で生きた証を主張しているように感じました。

この物語を読みながら、子供のころに好きだった漫画のワンフレーズが思い出されました。
「人にはそれぞれの正義がある。それだけで正しいことなどひとつもない。なのに正しさをたてに、他人を傷つけるお前は何者だ??」(的なニュアンスでしたが。。。)

今でも鮮明に覚えているこのフレーズ、それが思い起こされました。

世の中にも、多数派意見を常識=正しいとしている人がたくさんいると思います。
もちろん、それは悪いことではないですし、逆にいいことでもないとあたしは思います。
人にはそれぞれ生きてきた経験があり、そこから生まれる価値観もそれぞれだと思うからです。
自分が正しいと思うことを貫いて生きることは難しいことかもしれません。
友達であれ、パートナーであれ、
自分の価値観を受け入れてくれる人とめぐり合えることは、とても幸せなことなのかもしれません。

だからこそ、僕自身は多くの価値観を受け入れれる器の広い人間になろうと改めて思いました。

考えさせられる物語でした。


永遠の仔(上)Eiennoko1 -天童荒太 Arata Tendo-

天童荒太さん著の「永遠の仔」を読んで一言。親子と友人達との暗い過去を持つ4人の男女が、過去に引きずられながら今を生きる物語。

永遠の仔 -天童荒太-

小説をめっちゃ読むという友達に、
「暗くなれるサスペンス小説」をいうことでお勧めいただいた1冊。
長編で、読めるかな~、と思っていましたが、まずは上巻を読破。

過去と、今。
今を過去と切り離すことができず生きる人達の物語な気がしました。
特にテーマが、「親子」なだけに、子を持つ親が読むと、さらに感じるものは深いのではないでしょうか?

う~ん、確かにダークな気分になれる作品です。

そして、まったく内容とは関係ないですが、一番ドキッとしたのは。。。

読み始めている下巻の最後のページに。。。

この作品は書下ろしです。原稿枚数2385枚(400字詰め)。

と書いてあったこと。

小さいときから読書感想文の3枚にすら苦慮していた僕からは考えられない数字。
やはり、作家さんはすごい。

結末に向けて楽しみです。