公的年金のひとつ、障害年金を勉強してみた2 〜次は障害厚生年金〜

公的年金のひとつ、障害年金について勉強してみようという事で纏めてみた第二弾。
今回は障害年金の厚生年金についてだ。
老齢年金と同じく、2階建て部分にあたるもので、主にサラリーマンが対象の物となる。

障害厚生年金

厚生年金保険法に基づいて支給される障害年金で、各種公務員等が加入している共済年金、船員保険法に基づく船員の障害年金も、障害厚生年金とほぼ同様となる。

障害認定要件

基本的には障害基礎年金と同じだが、障害厚生年金はその対象が3級まで及ぶ。

受給要件
  • 初診日の属する月の前々月までに、保険料納付済期間(保険料免除期間を含む。) が被保険者期間の3分の2以上であること。さらに平成38年3月末までの特例措置は障害基礎年金と同じ。また、坑内員・船員としての被保険者期間は、老齢厚生年金とは異なり、実期間で計算する。
  • 厚生年金に加入している期間中、初めて医師又は歯科医師の診療を受けた傷病による障害であること。つまり、初診日に厚生年金被保険者でなければ支給されない。初診日に被保険者であれば、障害認定日に被保険者でなくなっていてもいい。また70歳以上の高齢任意加入被保険者等も含む。
  • 障害認定日に障害等級1級、2級、3級に該当する程度の障害の状態にあること。なお、一般に厚生年金被保険者は同時に国民年金第2号被保険者でもあるので、障害等級が1級または2級の場合は障害基礎年金と障害厚生年金の両方が支給されることになる。ただし障害認定日において65歳以上の人は、通常は第2号被保険者ではなくなっているので、障害等級が1級または2級であっても障害厚生年金しか支給されない。
事後重症要件

基本的には障害基礎年金と同じだが、対象等級が1〜3級に広がっている。

基準障害要件

こちらは、障害基礎年金と同じく1と2級が対象。
基準傷病に係る初診日に被保険者であればOKで、既存障害の初診日に被保険者である必要はない。

併合認定の原則

障害厚生年金における併合認定を受ける為には、前後の障害が1級または2級でなければならない。ちなみに受給権取得時に1級または2級であれば、その後3級に改定されても差し支えなく、受給権取得当時に3級であってもその後障害の程度が増進して1級または2級になれば併合認定の対象となる。

年金支給額(平成26年4月現在)

【1級】
(報酬比例の年金額) × 1.25 + 〔配偶者の加給年金額(222,400円)〕

【2級】
(報酬比例の年金額) + 〔配偶者の加給年金額(222,400円)〕

【3級】
(報酬比例の年金額) 最低保障額(老齢基礎年金の満額の4分の3) 579,700円

※加給年金額
1級または2級に該当する人に支給される障害厚生年金には、受給権者によって生計を維持している65歳未満の配偶者(大正15年4月1日以前生まれの配偶者であれば65歳以上であってもよい)がいる時は、加給年金額が加算される(3級の者には加算されない)。なお、配偶者のみが加算対象で、子が何人いても加算対象とはならない。加算額は原則として224,000円。なお、当該配偶者が障害年金もしくは240月以上の被用者老齢年金を受けることができる場合は、加算額の支給が停止される。

報酬比例の年金額の計算式

報酬比例部分の年金額は、(1)の式によって算出した額となります。
なお、(1)の式によって算出した額が(2)の式によって算出した額を下回る場合には、(2)の式によって算出した額が報酬比例部分の年金額になります。

(1)報酬比例部分の年金額

障害厚生年金 報酬比例計算式
日本年金機構HPより

(2)報酬比例部分の年金額(物価スライド特例水準)

障害厚生年金 報酬比例部分物価スライドあり
日本年金機構HPより

(物価スライド特例水準の年金額とは、特例的に平成12年度から平成14年度のマイナス物価スライドを据え置いたものです。)

平均標準報酬月額とは、平成15年3月までの被保険者期間の計算の基礎となる各月の標準報酬月額の総額を、平成15年3月までの被保険者期間の月数で除して得た額です。
平均標準報酬額とは、平成15年4月以後の被保険者期間の計算の基礎となる各月の標準報酬月額と標準賞与額の総額を、平成15年4月以後の被保険者期間の月数で除して得た額(賞与を含めた平均月収)です。
これらの計算にあたり、過去の標準報酬月額と標準賞与額には、最近の賃金水準や物価水準で再評価するために 「再評価率」 を乗じます。

※被保険者期間が、300月(25年)未満の場合は、300月とみなして計算します。
また、障害認定日の属する月後の被保険者期間は、年金額計算の基礎とはされません。

支給停止条件
  • 労働基準法による障害補償を受けることができるときは、6年間その支給が停止されることは障害基礎年金と同じだが、障害厚生年金の支給事由となった傷病以外の傷病によって障害補償を受けても、障害厚生年金は支給停止されない。
  • 労災保険法の障害(補償)年金、傷病(補償)年金、休業(補償)給付が支給されるときは、障害厚生年金は全額支給され、調整は労災保険の側で行われる。具体的には、障害厚生年金のみの受給の場合、障害(補償)年金は83%、傷病(補償)年金、休業(補償)給付は86%に減じられ、障害厚生年金と障害基礎年金とを併給する場合、、障害(補償)年金、傷病(補償)年金、休業(補償)給付は73%に減じられる。
  • 平成6年改正による3年経過後の経過措置は障害厚生年金も障害基礎年金と同様。
  • 年金一般の給付制限のほか、障害基礎年金と同様の絶対的・相対的給付制限があるほか、障害厚生年金の受給権者が、故意もしくは重大な過失により、又は正当な理由がなくて療養に関する指示に従わないことにより、その障害の程度を増進させ、又はその回復を妨げたときは、障害厚生年金の額の改定を行わず、又はその者の障害の程度が現に該当する障害等級以下の障害等級に該当するものとして、障害厚生年金の額の改定を行うことができるとされる。

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