保全・アフターサービスの重要性と各手続き、留意点1 -特に払済保険という仕組みは保険見直しの強い味方だ-

保険は息の長い商品だ。
だから、一度契約をスタートしたら、その後何もメンテナンスしないで一生を終える可能性は低い。
自分のライフステージが変わったり、保険契約を見直したり、お金が払えなくなったり、保険が必要なくなったり、、、その種類は様々だ。
ここでは、いくつか基本的な保全ケースとその対処方法について紹介したいと思う。

1.保全・アフターサービスの重要性

保険の加入目的や、医療費・入院費や万一の場合の保障の確保だろう。
その万一の事故が発生したときに、契約が執行していたり、実際の給付内容や保障額が自分たちの意に沿うものでなかったら、保険契約は意味がない。
保険契約は長期にわたる契約なので、保全・アフターサービスがきっちりしているところを選びたいところだ。

保全・アフターサービスが必要になる場合
・結婚した場合の名義変更、改印、住所変更等の手続き
・契約者の変更、保険金受取人の変更、保険種類や保険金額の見直し、継続保険料の払い方変更から支払(負担)額の変更
・お金が一時的に必要になった場合の契約者貸付手続き
・保険料の払い込みが困難になった場合の対応手続き
・契約の失効と復活の手続き
・解約手続き
など、ネガティブな手続きほど早急な対応が必要となってくる

これらの変更に際して、すぐに手続きが出来るように、担当生命保険募集人、もしくは保険会社の受付窓口の連絡先はメモをするなどいつでもわかるようにしておく必要がある。

2.お金が一時的に必要になってしまった場合の貸付手続き

一時的にお金が必要になってしまった場合、実は解約返戻金の一定範囲内で、保険会社から貸付を受けられる。これは保険会社にとっては他人への金銭の貸付業務に当たり、つまるところ保険会社が貸金業者となることによって責任準備金を運用していることにあたる。
貸付を受けた場合、保険会社の定める利率により利息を支払わなければならない。
また、貸付を受けた契約であっても、貸付を受けていない契約と同様の配当金は支払われる。
貸付金とその利息は、保険期間内であればいつでも返済でき、保険金が支払われる際には、未返済の貸付金や利息が差し引かれることになる。

3.保険料の払い込みが困難になった場合の手続き

長い契約期間中、保険料の払い込みが困難になった場合にはその時の状況に合わせていくつかの対処法がある。

A.一時的に保険料の払い込みが困難な場合
(自動)振替貸付が執行される。(自動)振替貸付とは、保険料の払い込みがないまま猶予期間が過ぎた場合に、契約は失効してしまうのだが、その契約の解約返戻金が払い込むべき保険料とその利息の合計より多いときは、解約返戻金の範囲内で、保険会社が自動的に保険料を立て替えて契約を有効に継続させることだ。ただし、約款の規定によりこの制度の適用のある契約が対象となる。
この貸付で発生した貸付金(立て替えられた保険料)と利息は保険期間内であればいつでも返済でき、保険金などの支払いの際には、未返済の保険料や利息が差し引かれる。
B.途中から保険料を支払わずに契約を有効に続けたいとき
払済保険 …以降の保険料の払い込みを中止して、そのときの解約返戻金をもとに、元の契約の保険期間を変えないで、一時払いの養老保険もしくは元の契約と同じ種類の保険に切り替えたもの。もちろん、保険金額は元の契約の保険金額より小さくなってしまう。なお、各種特約がついた契約だった場合、その特約部分は変更後消滅するので要注意

延長(定期)保険 …以降の保険料の払い込みを中止して、そのときの解約返戻金をもとに、保険金額を変えないで一時払の定期保険に切り替えたもの。こちらも各種特約がついた契約の場合、その特約部分は変更後消滅してしまう。
また、この保険は、そのときの解約返戻金の額によって、次の2つの場合が生じる。

  1. 保険期間が元の契約の保険期間より短くなる場合、その期間満了で契約は消滅する。満了日まで生存した場合でも保険金は支払われない。
  2. 保険期間が元の契約期間を超える場合、元の契約の保険期間にとどめ、満了日に生存保険が支払われる。この場合、生存保険金額は元の契約の満期保険金額よりも小さくなる。
C.保険料の負担を軽くしたいとき
減額…保険期間の途中から保険金額を減らすこと。減額部分は、解約されたものとして取り扱い、解約返戻金があれば払い戻すことになる。

ちなみに、Bの「保険料の払い込みが困難になった場合の手続き」については、支払が困難にならなくても非常に使える仕組みだ。
たとえば、もう保険自体は必要がない、保険を見直して別の契約にするけれど、今まで支払った分の契約を生かしたままにしたい場合などには非常に有効だといえる。
積立型の養老保険など高い保険契約をしているが、見直しをしようとすると「解約したら損ですよ」と保険の営業マンからいわれる人は、既存の契約を払済保険に変更して、新しく保険料の安い収入保障型の保険に加入と、別の積立型の金融商品を始めるなど僕はこの払済保険という仕組みは大変活用し甲斐があるものだと思っている。

4.継続保険料の払い込みと猶予期間

猶予期間…保険料は払込期月までに払い込まなければならないが、払込期月に遅れても、一定の期間は保険料の払い込みを待つことになっている。この期間を猶予期間という。
猶予期間は保険料の払込方法(回数)によって異なる。

  1. 月払いの場合…払込期月の翌月初日から末日まで。
  2. 団体月払いの場合…猶予期間は、保険会社によって取り扱いが異なるので、保険会社に確認が必要だ。
  3. 半年払、年払の場合…払込期月の翌月初日から翌々月の月単位の契約応当日まで。ただし、契約応当日が、2月、6月、11月の各末日の場合は、それぞれ4月、8月、1月の各末日となる。

なお、猶予期間中に死亡した場合は、保険金は支払われるが、支払う保険金額から未払い込みの保険料が差し引かれる。

一言

今回話した事は、たぶんほとんどの人が加入時に説明されていないだろうと思う。
普通に契約するだけなら、知る必要が無いものだからだ。
例えば振替貸付は、いい言い方をしたら契約者が出来る限り契約を継続出来るように、そしてそれは保険会社が自分たちが支払わなければならなかった分を保険料として徴収する、支出を減らす事と収入を増やす事を同時にやることなど、どの処理も保険会社は痛まない。
しかし、上にも書いた通り払済保険は知っておいて損のない仕組みだといえる。


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