生命保険募集人の正しい説明とは ー約款は契約前に読むべきだー

せっかく生命保険についての法律を学んだことだし、
次は、生命保険募集人がどういう説明をするのが正しい説明といえるのかについて言及していきたいと思います。
あと、非常な重要な資料として約款というものがありますが、それについても触れます。

1.ご契約のしおり ー定款・約款ー

定款(ていかん)とは、以前に述べた通り会社の組織、活動、運営について基本的規則を定めたものですが、
約款(やっかん)とは、生命保険契約が保険会社と契約者との間で取り交わす約束で、この内容となるお互いの権利義務を規定しているものである。
契約者間相互の公平性を保つ必要性から、あらかじめ一定の契約条件、内容を定めた保険種類ごとに約款を作成し、内閣総理大臣の認可を受け、公平に契約出来るようにしている。

ご契約のしおり」というのは、約款の中でも特に契約者にとって大切な部分を抜き出し、平易に解説したものだ。

「ご契約のしおり」は通常、相互会社においては定款・約款と合本され、株式会社においては約款と合本される。契約者は必ず読むべきだし、契約内容を納得した上で契約する必要がある。
また、契約申込の際に必ず生命保険募集人から手渡しで受け取り、重要事項は説明を受けた上で、申請書頭の所定の箇所に契約者の受領印を押印する。

取扱にあたっては、

  1. 契約の申込を行う際は、契約者に配布するだけではなく、重要な事項についてしっかりと説明し、その内容を十分理解・納得してもらう
  2. 配付・説明後に、必ず契約者から申込書等に受領印を押して尾来、契約成立後は、契約者に保険証券などとともに大切に保管してもらう

事を、生命保険募集人は必要とされている。

ちなみに、この「ご契約のしおり」だけを見ても重要な部分は理解出来ても、契約する保険商品の全容はわからない。保険は形の無い無形の商品であり、この約款が商品だと言ってもいいほど重要なものだ。多くの保険会社はこの約款については加入するまで交付してくれない。何故なら、理解しにくいし(その為にご契約のしおりがある)、印刷するコストが膨大なので見込み客の段階でバラまきたくないという都合があるのだ。

確かに、ややこしいし量も多いが、高額な契約となるのだから、きっちり事前に約款をもらい、内容を確認する事をおススメする。

2.契約概要・注意喚起情報

契約概要」と「注意喚起情報」は、保険契約の申込の際に必ず手渡しし、契約者が該当書面の内容を理解するための十分な時間を確保しなければならない事になっている。契約者が重要な事項に関して了知していた事を十分に確認する必要があるのだ。

「契約概要」は、契約者が保険商品の内容を理解するために必要な情報だ。「注意喚起情報」は、契約者に対して契約時や契約後に注意を喚起すべき情報。どちらも契約前に必ず伝えられなければならない。

生命保険募集人は重要な事項の説明いあたり、以下の事を口頭で説明する。

  1. 契約者はこれらの書面を受領するだけでなく、読む事が大切である事
  2. 主な免責事項など、契約者に特に不利益な情報が記載された部分を読む事が重要である事
  3. 特に転換・乗換契約となる場合は、契約者にとって不利益になる可能性がある事

3.意向確認書面

意向確認書面とは、申込内容が契約者の意向(ニーズ)に合致しているかを契約者自身が書面で最終確認するもの。
契約概要・注意喚起情報と同様に、契約者が保険契約の申込をする前に生命保険募集人から提示してもらい記載内容を確認する
確認した意向確認書面は、控えを契約者に交付するとともに、本書は保険会社等で保管する事になっている。

4.その他留意事項

重要な事項の説明
重要な事項のは、「契約概要」「注意喚起情報」「ご契約のしおり」等に記載されている。生命保険募集人はこれらの書面を契約者に交付した上で説明する義務がある
運用リスクに自己責任が求められる特定保険契約等では、契約締結前交付書面にリスクの内容や負担すべき費用が重要な事項として記載されているので、契約締結前に契約者は受け取り、ないようをよく説明してもらい、納得した上で最終的に意向確認書面によって再度確認する。
契約者に応じた説明(適合性の原則)
生命保険の募集にあたっては、契約者の財産や経済状況、加入目的や生活設計上のあり方、保険等に関する知識や経験によって、適する保険商品や負担すべき保険料の金額等が異なる。契約者のニーズにあった商品やサービスの提供をする事(適合性の原則にもとづく提案)に留意する事とが重要。高齢者や未成年者に対する対応は特に配慮されなければならない。

  1. 高齢者の場合‥自分の意思表示の意味が分かる「意思能力」が十分かどうかを確かめ、不十分と判断される場合には募集は控える。問題が無い場合でも、身内の方に同席していただく等、慎重な対応が必要となる。
  2. 未成年者の場合‥本人と面接の上、本人確認を行い、保険加入の同意を確認。未成年者が契約者や保険金の受取人として法律行為をする場合には、法定代理人(親権者または後見人)の同意が必要で、保険料に無理が無いか、保険金額が妥当かなど、契約の無いようについても十分な留意が必要。

一言

と、いう事で、保険も金融商品、しつこいくらいに契約者側がしっかり理解しているかを確認してくる。これめんどくさいのだが、今から何十年と続く契約だ。はっきり言ってここでめんどくさがる人ってだいたい後々トラブルになるケースが多いような気がするし、ルールに則って対応する事が必要だろう。


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