生命保険に関する法律 その2 ー金融商品取引法、他法律を知って自己防衛するべしー

「生命保険に関する法律 その1」に続き、生命保険に関する法律について紹介する。

4.金融商品取引法

投資性の強い金融商品を対象とする利用者保護法制として平成19年9月30日から施行された法律。

「保険業法」では、金利、通貨の価格、金融商品市場などの変動により契約者に損失が発生する恐れのある「特定保険契約」の募集にあたっては、「金融商品取引法」の規制の一部が準用されている(適合性の原則、契約締結前交付書面をあらかじめ交付 など)

具体的にいうと、変額保険・変額個人年金保険・市場価格調整を利用した保険・外貨建保険・外貨建年金保険などだ。

前回述べた通り、これらの保険は元本保証というものがないのが普通なのだが、定額保険と混同している人はどうしても保険といえば一定額を保証してくれると思いがちだ。
確かに変額保険でも一定額を保証していたりするが、それは支払った金額以上になることはない。

やはり、自分自身で自身が加入する金融商品がどの程度のリスクがあるものなのかをきっちり把握しておく必要があるだろう。
僕は、これらは契約者側が知識をつければ、解決する問題だと思っている。

5.個人情報の保護に関する法律(個人情報保護法)

「個人情報保護法」におり、「個人情報取扱業者」に課せられた義務は大きく分けて以下の3つ。

  • 個人情報の取得・利用時の義務
  • 個人情報を適切・安全に管理する義務
  • 本人からの求めに対応する義務

「個人情報取扱業者」が義務規定に違反し、不適切な個人情報の取扱を行った場合は、主務大臣は必要に応じて、当該事業者に対し、勧告・命令等の措置をとる事が出来る。

6.犯罪による収益の移転防止に関する法律(犯罪収益移転防止法)

保険会社等の金融機関を含む特定事業者が、契約者の使命・生年月日・住居・取引の目的等の確認(取引時確認)を行ったり、契約者の取引に関する記録を行う事により、金融機関がテロリズムの資金隠しに利用されたり、マネー・ロンダリングに利用されるのを防ぐことを目的としている法律。

そのため、契約者が取引時確認に応じない間、保険会社等の特定事業者に契約上の義務の履行を要求出来ない事になっている(特定事業者の免責)。また、契約者が取引確認に際し、隠蔽を目的として虚偽の申告をすると、刑事罰(罰金等)の対象となってしまうので要注意だ

生命保険契約の締結、契約者貸付、契約者変更、満期保険金・年金・解約返戻金の支払い等の取引発生時や、200万円超の大口現金取引時、10万円超の現金送金時などの場合には、取引時確認が必要となる。

取引時確認の方法は、契約者が個人か法人かで変わってくる

  • 個人の場合‥氏名、住居及び生年月日を、運転免許証、各種健康保険証・年金手帳等、パスポート(旅券)、取引に実印を使う場合の印鑑登録証明書等の公的証明書を提示する事で確認をする。
  • 法人の場合‥契約者である法人の名称・本店等の所在地と実際に手続きを行う担当者双方の取引時確認が必要
    1. 法人の取引時確認は、登記簿謄本・抄本や印鑑登録証明書等を提示するか送付により行う。
    2. 実際に手続きをする担当者の取引時確認は、契約者が個人の場合と同様の本人特定事項の確認が必要となる。

なお、代理人を利用する場合は契約者と、実際に手続きをする担当者(代理人)双方の取引時確認が必要となり、担当者(代理人)についても本人の特定事項の確認が必要だ。

7.保険法

平成22年4月に施行された法律で、保険契約者と保険会社との間の契約ルールを定めた法律で、商法の規定を見直して適用範囲を拡大し、契約者等を保護するための規定等を整備する事を目的としている。

なお、各種共済も対象となっている。

保険法の内容は以下の通り

  • 傷害疾病保険などの第三分野の保険契約に関する規定
  • 告知義務に関する規定(質疑応答義務。「自発的申告義務」規定からの変更)
  • 保険契約の解除の取扱に関する規定(被保険者の契約者に対する解除請求権など)
  • 保険均等の支払いに関する保険会社の義務などに関する規定

8.その他の販売ルール

  1. 変額保険販売資格‥変額保険及び変額個人年金保険を販売するためには、生命保険募集人の資格の他に、変額保険の販売資格が必要ですが、その資格の取得は一定の用件を満たす生命保険募集人が「変額保険販売資格試験」に合格し、生命保険協会に登録される事が必要。
  2. 銀行等による保険商品の窓口販売は、平成19年12月から全商品の取扱が可能になったが、保険商品の複雑性・特殊性や銀行等の業務の特性から、保険募集時の更なる契約者保護を図るため、募集にあたっての各種の弊害防止措置がもうけられている。

一言

と、言うわけで生命保険に関する法律について記載して行きましたが、文中で述べた通り我々が契約者側でいる限りは、金融商品販売法、金融商品取引法が特に重要だと思うのだが、消費者契約法もきっちり理解しておこう。生命保険募集人からどう考えても強引に勧誘をされて契約した等の場合にはちゃんと救済措置を法律で規定している事を認識しておくだけでも、契約に際して安心するのではないだろうか。

後、法律面をみても、やっぱり告知は正しく行う方が契約者側も身のためだという事がわかる。

いずれにしても、自分を守る為に少しの法律知識を持っているだけでもぜんぜん違う。保険などの金融商品だけではなく、賃貸など住宅に関してなど、金銭が絡む事になると特にそう思うのは僕だけでしょうか。


コメントを残す