契約の選択 ー保険会社による契約者(被保険者)の品定めー

今回は保険会社側が、契約者(被保険者)と契約を結ぶか否かを選択する概要なので、特に知っておく必要もないのだが、こうやって公平性を保つ努力をしているという事を知っているのもいいかと思う。逆にこんなことされてて気持ち悪い、、、って思う人もいるかもしれないが、保険契約を結ぶ人に対する対応にある意味例外はない。

1.契約選択の必要性と意義

健康状態の悪い人、危険度の高い職業の人が一般の人と同じ条件で契約すると、保険料の支払いが予定よりも多くなり、保険制度の健全な運営が出来なくなり、契約者間の公平性が保たれなくなる。また、保険制度を悪用し、保険金や給付金を不当に得ようとする事を防止するために、保険会社は個々の契約について選択する必要があるのだ。
そもそも、契約の選択とは、保険会社がその申し込みに対し危険度の大きさを評価し、契約を承認するか否かを決める事だ。

2.3つの危険

保険会社は以下の3つの危険を中心に契約の選択をしている。

身体上の危険
被保険者の体格、既往症、現象、身体の障害状態など。被保険者(または契約者)がありのまま告知書(告知欄)に記載する必要がある
環境上の危険
被保険者の現在の職業や仕事の内容など具体的な情報が必要。特に危険度の高い職業には、保険金や特約などに制限がある場合もあるので、職務内容・作業場所などを詳細に聞かれる。
道徳上の危険
モラルリスクだ。モラルリスクとは「生命保険を利用して不正に利得しようとする心理状態」の人が進んで生命保険に加入したがる傾向の事。不正に生命保険を利用しようとする場合は、犯罪に結びつく恐れがあると判断される。

そのため、

  • 申し込みの動機・経路に不審な点が無いか
  • 契約者や被保険者の収入・地位・年齢などに比べて、保険金額や入院給付金日額が過大ではないか
  • 生命保険金受取人が、家族以外の第三者になってないか

などは注意事項としてきっちり確認される。

また、生命保険協会では、契約引き受け時のモラルリスク対策として、「契約内容登録制度」や「契約内容紹介制度」というものを実施しているし、更なるモラル対策強化の目的で支払い査定時に情報交換制度として「支払査定時照会制度」を実施している。

3.契約の選択方法

具体的に生命保険会社は、生命保険募集人を介して以下のように選択を行う
まず、生命保険募集人は必ず契約者、被保険者に面接し、以下のような事柄を確認する。

  • 被保険者(または契約者)の危険度を正確に知るための事項について、告知書(告知欄)にありのまま記載する(契約者が)
  • 被保険者(または契約者)の顔色や、身体の状況などを良く観測して必要な質問をし、申込書の取扱者の報告欄に記入する(保険募集人が)
  • 被保険者(または契約者)の現在の職業や仕事の内容を具体的に聞く(保険募集人が)
  • 契約者や被保険者の収入、地位、年齢などに比べて申し込み金額が過大ではないか、申込経路や保険金受取人が第三者であるなど不自然な点はないか等を確認する。(保険募集人が)
  • 診査医の診査報状、生命保険面接士の報告書、団体の健康管理証明書、契約確認などの方法によって多くの情報を収集し、契約の選択を行い、申込の諾否と契約条件を決める(保険会社が)

また、被保険者(または契約者)が告知を行う方法は以下の通り

・告知書(告知欄)による契約の場合
診査を行わない契約の場合は、告知書(告知欄)に被保険者(または契約者)がありのまま記載する
・医師の診査による契約の場合
保険会社が指定した医師が告知書(告知欄)にもとづき質問し、被保険者(または契約者)がありのまま答える

いずれの場合でも、告知書(告知欄)に記入された内容を確認し、署名(自署)をする。
生命保険募集人に口頭で告知しても、それは保険会社が告知を受けた事にはならない。
事前に「告知サポート資料」というものをもらえる(と思う)ので、その時の説明はよく聞きましょう。

なお、診査での告知の時は以下の事に気をつけよう。

  • 既に別の契約があるなら、その状況を伝える
  • 都合はなるべく早く合わせて、さっさと診査の日を決めてしまう。
  • 診査の時に本人確認のできる証明書が必要なので運転免許証や、パスポート等を用意する

プライバシーの問題があるので、当日は生命保険募集人は基本診査に同席しません。事前に不安点等ある場合は問い合わせしておきましょう。

4.特別条件付き契約

一連の契約の選択の結果、個々の危険度の性格や度合いに応じて特別の条件(割増し保険料や保険金削減、特定の疾病や部位の不担保など)をつけて契約提示してくる場合があり、それの事。
責任開始期は特別条件がつかない契約と同様の扱いとなる。

一言

と、いう事で契約者としてはやはり告知をきっちりする事が求められることを理解し、正確に告知する事が重要だ。
ここまで読んだ人ならわかると思うが、この告知で虚偽を伝えても、いい事は無い。ありのまま伝えるようにしよう。


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